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世の中に対する考え方 書評 株式

ブラックスワン ナシーム・ニコラス・タレブ 読んでみた

投稿日:2020-06-22 更新日:

 

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ざっくり感想

長く上下巻に分かれており、作者の小説チックな感想だったり、小話のような記述が多く含まれており若干冗長な印象。

同著者の「まぐれ」も読んでおり、それよりさらに水増しされている感が有る。

全体的に理屈っぽい雰囲気でありつつ、自分語りも織り交ぜるというちょっと不思議なエッセイと言うかノンフィクション? 哲学書?である。

ラストの締め方はベタだがちょっとグッときた。

上下巻に分かれており結構長いので手っ取り早く情報だけ欲しいという人には向いていないと思う 。読書体験が好きな人にはお勧めである(長いので)。

 

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なぜこの本を読んだのか

なぜこの本を読んでみたかと言うと、2020年3月中旬に株式市場でコロナショックが発生し、世間では正規分布のシグマで考えると5シグマ6シグマぐらいのまれなショックである、何千万年に一度の暴落である、ということがまことしやかに話題になっていた。

しかしリーマンショックなどが発生してからまだ10年程度しか経っていないのになぜそんなに何度も何万年に一度のショックが起きるのか、これは確実に計算の仕方がおかしいという風に感じネット上でいろいろ情報を調べていた。

Twitter などを見ているとこういった通常の正規分布では捉えられないような事象を 捉えるにはべき分布という考えが重要でありベル型カーブに象徴される正規分布の考え方では、「何万年に一度!」みたいなやや現実離れした概念でしかこういった稀な事象は捉えられないという。

べき分布について関連する書籍としてこのブラックスワンが紹介されていたので読んでみたが、やや長すぎて読むのにかなり時間がかかった。コロナショックというブラックスワンが起きたのは日経では2020年3月14くらいだと思うが読み終わったのはそれからしばらく経ってからとなってしまった。

本書の主題は正規分布のベル型カーブをすべてに適用するのは誤りで、果ての国ではべき分布などマンデルブロ的な考えが重要となる、ということ

ナシームニコラスタレブは自分を NNT と名乗ってるが自身の尊敬する人として、または友人の一人として、フラクタル理論やマンデルブロ集合で有名なマンデルブロの名前がたびたび出てくる。 自分が感じている稀な事象を説明する理論について体系的に説明してくれた人はマンデルブロだけだというようなことを言っておりタレブの思想にマンデルブロの考えがかなり影響を与えたことが伺える。

タレブはベルカーブを壮大な知的詐欺とまで言っており、ガウス的なものだけで物事を判断するのは机上の空論というような立ち位置で見ている。対して現実世界はブラックスワンもしくは灰色の白鳥が実際に発生する世界であり、この現実世界を説明するにはマンデルプロ的な考えをケースに応じて適切に適用することが重要だということを言っている。

またそのガウス的なベルカーブの比喩的な説明として月並みの国と果ての国と言う例え話を出している。

月並みの国は例えば身長であれば平均身長を中央値としたベル型カーブの身長を持つ人しか存在しないが、はての国では身長が非常に小さい人が多く存在し、逆に大気圏まで超えるような高い身長の人も存在するような国だということだ。

ただ現実の世界でも例えば身長のようなものはベル型カーブに属するものだが、自然界ではベル型カープに綺麗に分布するものの方が少ないというようなことを説明している。

例えばガラスを割った時に破片の大きさというのはべき分布になるそうだ。一番数が多いのはちりのような細かい破片等で逆に大きい破片はひとつだけ非常に大きな物が残るという分布になるということだ。

また例えば本や音楽 CD の売り上げなどもべき分布に沿った売上カーブになるそうだ。裾野はほとんど売れてないような作品が無数にあるが例えば最近のハリーポッターシリーズのような本は爆発的に売上を伸ばす、そういった世界に属するのは例えば企業の資本規模の大きさなども含まれる、一部の巨大企業とそれ以外の国小さな中小企業が大量に存在するという図式だ。 

べき分布と一般的な人間の世界認識について

世の中の把握の仕方としていわゆるいわゆる一般的な生活をする人たちの世界認識の仕方は概ねベル型カーブの認識に属するだろう、というより個人的には人間の脳の構造的にべき分布の世界は理解できないようになってるようにすら思える。

これはつまりどういうことかというと結局現実の世界がべき分布だとしても実際の人間の目の前に現れる出来事は毎回そういった極端な出来事が起きるわけではないため、そういったブラックスワン的な事象にフォーカスして物事を捉えるよりも日常的に接する出来事にフォーカスして行動を起こす方が当然効率的であるということである。

毎秒毎秒ブラックスワン的なことを想定して行動するというのは哺乳類にとっては非効率であり脳のリソースを食いつぶす世界の捉え方になるのではないかなと感じた。

べき分布の世界で生きていくための実際の行動

実際このマンデルブロ的な考え方に基づきフラクタル的な世界を理解し、脳のリソースが一定しかない人間が生きていくためにはブラックスワン的な出来事を想定し常に行動するというよりは、そういったブラックスワン事象が起きるということはおりこんで(かといって 事象が想像できたらブラックスワンではないとも言えるが)そこにフォーカスし脳のリソースを無駄に消費するよりは一種腹をくくると言うか、しょうがない、つまり一旦置いておく、というような認識、覚悟で生きていくしかないのではと思った。

自分の生きてきた中でも同時多発テロや東日本大震災それに伴う原発事故、今回のCOVID19に関連した騒動、暴動これらの事を鑑みるに5年から10年に1度は全く自身の想像の範囲外の事件、事故、天変地異が当然起きるものとして腹をくくって生きていくしかないという事だ。

つまりそんなことばかり四六時中考えていたのでは日常生活もままならないし精神衛生上も良くないだろうから、ブラックスワン的事象に対処するには一つ一つの対策をやってしまって、その後は可能な限り機敏にそういった事象に対応できるような心構えをして行くぐらいが凡人の行動としては正しいのではないかと思える。

もっと具体的に言うと

もっと具体的に言うと例えば超巨大地震のようなブラックスワンもしくはグレイスワンに対しては家の倒壊が心配ならば耐震補強をしてしまう、地震保険に入る避難経路確認しとく、と言った程度のことをしてそれを普段は忘れてしまう。そしてなるべく脳のメモリはフリーにしておきいざ事象が起きた際には余裕のあるメモリを使って機敏に行動する 。

余談であるが、最近流行りのボロ戸建て投資などは、ブラックスワン的な世界の捉え方をすると非常に危険だと感じる。自分自身もボロ戸建てを持ってはいるものの、ある程度耐震補強が終わるまでは賃貸借などには出せないなと感じた。

理由は地震に対して必要最低限の機能がボロ戸建てには備えられてないからだ。地震はいつかくるブラックスワンであり、それを無視してボロ戸建て投資をするのは、ファープットを売り続ける行為であり、線路で小銭を拾い続ける行為に似ていると感じる。

株式市場に投資をするんであればコロナショックのようなことを想定して信用取引などをせず、投資可能な余剰資産のみで現物投資などしておけばしておけばいかなるショックが起きても突然破産するという可能性はかなり低くなる。

またオプションなどの知識がある人であればタレブのようにプットオプションを普段から購入しておきブラックスワンを逆に好機、チャンスとして捕まえることもできるかもしれない。

そういった善後策を積み重ねる、そして有事には機敏な行動を取れるようにしておくということぐらいが私が今考えられるブラックスワン対応法かなと思う。

まとめ

 

結局現実世界は私のような凡人の想像を遥か超える結果を常に見せつけてくるなというのが感想だ。

事実は常に小説より奇妙である、半年前の2019年末にオリンピックが中止になるという予想をしていた人間はほとんど皆無に等しいと思うし、最近でもイナゴが大量発生してインドで被害を受けているとか(てっきりカムイ伝の中だけの話かと思っていた)、疫病がパンデミックを起こすだとか、馬が運河を泳いでいるだとか、荒唐無稽としか思えないような出来事が次々に起きている。こういったネタを例えば小説や漫画に書いたらまさに荒唐無稽であり逆に荒唐無稽すぎて陳腐にすら感じられるほどの出来事だ。しかし現実で起きている。

こういったいくつかの奇妙な出来事、ブラックスワン的な出来事に直面した今の自分の対処法というよりほぼ感想に近いようなことだが結論としては先ほど言った通り想像の範囲内のブラックスワン事象、グレイスワン事象には事前対策をしておき、メインの対策としては自分も精神的肉体的リソースを常にある程度の余裕を持った状態にしておく、また立ち位置を考えられる限りのニュートラルの状態にしておき、有事には機敏に動けるということがブラックスワンへの対処法であり、またそれをチャンスにもできる方法なのかなと現時点では考える。

今度は誰に多大なる思想上の影響を与えたマンデルブロの著作を読んでみたいと思う。 

やや冗長ですが時間があればお勧めです。 

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